FXを始めたばかりの人がまず直面する壁──
それが「ロット」「pips」「スプレッド」の3つです。
SNSや解説記事を見ても、いまいちピンと来ない人は多いはず。
しかし、この3つを理解していないと、どれだけ良いエントリーをしても利益が安定しません。
この記事では、初心者でも確実に理解できるように、
数字を使いながら トレードの“根っこ”になる3要素 を徹底的に解説します。
1. ロットとは|取引数量=リスクの大きさ
「ロット(Lot)」は、FXにおける取引の単位です。
1ロット=1万通貨、0.1ロット=1000通貨というのが一般的です。
国内FXでは1万通貨が標準ですが、DMM FXなどでは1000通貨から取引可能。
少額から始める初心者にも優しい設定です。
例えばドル円で、1ロット=1万通貨を取引する場合:
| ロット | 必要証拠金(約) | 1pipsの値動き |
|---|---|---|
| 0.1ロット(1000通貨) | 約6000円 | 約10円 |
| 1ロット(1万通貨) | 約6万円 | 約100円 |
| 10ロット(10万通貨) | 約60万円 | 約1000円 |
ドル円を1ロット持つには約6万円必要。
つまり、資金10万円あれば1ロット、100万円あれば10ロットでの取引が可能です。
この数量設定を誤ると、リスクも一気に膨らみます。
「ロット=リスク」と考え、常に資金に見合ったロット数を設定することが大切です。
2. pipsとは|値動きを測る“共通のものさし”
「pips(ピップス)」は、為替レートの変動幅を表す単位です。
ドル円の場合は、小数点第2位(0.01円)が1pips。
例えば、
- 145.00 → 145.20 に上昇した場合 → +20pipsの上昇
- 145.00 → 144.80 に下落した場合 → −20pipsの下落
損益計算に使う場合は、以下のようになります。
例:ドル円を1ロットで取引
20pipsの上昇=100円 × 20pips = +2000円の利益
逆に20pipsの損失なら −2000円 になります。
pipsを理解すれば、「エントリー前にどこで利確・損切りをすべきか」も明確に計算できるようになります。
3. スプレッドとは|見えない取引コスト
「スプレッド」は、買値(Ask)と売値(Bid)の差=取引コストのこと。
実質的には、ポジションを持った瞬間にかかるコストです。
たとえば、ドル円でスプレッドが0.2pipsの場合:
- 145.000で買い → 145.002で売れる状態
- ポジションを持った瞬間に0.2pipsの損失からスタート
スプレッドが狭いほど有利にトレードできます。
DMM FXは主要通貨ペアのスプレッドが業界最狭水準なので、
短期トレード(デイトレード・スキャルピング)に非常に適しています。
4. 初心者がよくある誤解と注意点
誤解1:ロットを上げれば勝てる
→ 勝ち方が安定していないうちは、ロットを上げるほどリスクも倍増します。
誤解2:pipsを取れれば利益は増える
→ ロット数やスプレッドを理解していないと、
「取れてるのに利益が出ない」という状態に陥ります。
誤解3:スプレッドは気にしなくていい
→ 短期トレードでは特に致命的。
1回あたりのスプレッドが積み重なると、1日で大きな差になります。
5. 実践トレードにどう活かすか
- まずは1000通貨(0.1ロット)で感覚を掴む
→ 小さな資金でリスクを限定しつつ、pips感覚を身につける。 - pips換算で損益を考える
→ 「20pips取れれば〇円」と数字で整理することで、
感情に流されずに判断できる。 - スプレッドを意識して通貨ペアを選ぶ
→ ドル円はスプレッドが狭く、初心者に最適。
まとめ|数字を理解するとトレードが安定する
- ロットはリスクの大きさ
- pipsは結果を測る物差し
- スプレッドは隠れたコスト
この3つを理解していないと、どれだけ上手にチャートを読んでも安定して勝つことはできません。
トレードは「感覚」ではなく「数字の積み重ね」。
基礎を押さえることで、ようやく“実力で勝つ土台”が整います。


